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Joyoliving News : 2019年05月08日掲載

「心の花」頼りに描き続ける

義手の芸術家 倉持智行さん、5月につくばで作品展示

作品はすべて「義手の右手」一本で制作
作品はすべて「義手の右手」一本で制作

「やっぱり書いちゃいました」と「令和」の文字=4月15日、坂東市内の自宅で

勤務中の事故で右腕の肘から先を失った倉持智行さん(43歳、坂東市在住)が、今月つくば市内で開かれる美術展に作品を出展する。義手で描くことにこだわった書や絵などを通し「同じ境遇の人たちに勇気を与えられたら」と来場を呼び掛けている。

事故が起きたのは2015年冬。会社の焼却炉に腕を挟まれ大やけどを負い右腕を切除した。「落ち込んでいても良くなるわけではない」と病室で英会話や中国語の勉強を始め、残った左手で娘の漢字練習帳を使い文字を練習。父、母、光、明、人、恩―。反故に書きつけた言葉は「当時の心境を表しているのかもしれませんね」。

ショックを受けるかも、と二人の娘とは事故以来面会を避けていたが、退院の際、意を決して丸くなった腕先を見せると「『かわいいね』と言ってもらえた。心がうんと軽くなった」。入院中にタブレット端末で見ていた韓国人の義手画家ソク・チャンウさんの制作風景に感銘を受け、オリジナルの「和柄の義手」を着けて筆を執った。

当初は「の」など筆を回転させる際に軸がずれてしまうことが多かったが、フックの先端にネジを埋め込むことで解消。手先ではなく肩を使って文字を書く感覚を覚え、秋に開かれた坂東市の作品展に応募。その後も人との出会いをきっかけに水墨画や日本画を始め、布と竹を用いて掛け軸を自主製作するなど活動の幅も広がった。

16年には笠間稲荷神社の絵馬展で会長賞を受賞。同年秋には上肢・下肢の切断障害を持つ選手らがプレーする「アンプティサッカー」にも挑戦し、18年の年頭には作品が大手コンビニエンスストアの年賀状に採用された。

倉持さんは「自分の『やってみたい』に挑むことで多くの人に出会えた。この経験を同じ境遇の人たちと共有したい」と話している。倉持さんが2点を出品する「極美つくば展」は5月14日(火)〜19日(日)県つくば美術館で開催。入場無料。午前9時半〜午後5時。

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記事配信 [ 2019-05-08 08:30:38 ]
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