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2019年3月4日(月)

街のために「甲子園で校歌を」

センバツ初出場 頑張れ!石岡一高

第91回選抜高校野球大会(春のセンバツ)に「21世紀枠」で石岡一高野球部が初出場を決め、歓喜に湧く石岡市。日ごろから練習を見学し、独自の選手データ提供や差し入れなどで後方支援するOBや飲食店のほか、ひな人形までもがエールを送る。平成最後のセンバツに向け、街中が「イシイチナイン」の応援モードにあふれている。

OBが尽力


歴代父母会が寄贈したベンチの「いつもの席」で練習を見守る石橋さん(左)と兼子さん

同校OBで市内在住の石橋凱(やすし)さん(76)は普段の練習や県内外の試合などに顔を出し、揚げ物やフルーツを差し入れている。部員全員を把握し「外からの視点が少しでも役に立てば」と各自の個性や課題などを独自にまとめ、チームに手渡し。「誰かから依頼されたわけではない。勝手応援団です」と石橋さん。

市教育長だった14年ほど前から同部の応援に携わり、グラウンドを訪ねるとあちこちから気持ちの良いあいさつが響く。川井政平監督(44)が指揮を執るようになったこの10年、同部は特に力をつけ2016年と17年には春の関東大会に出場し、県大会でも上位に名を連ねるように。一方で、偶然同乗したバスで席を譲ってくれるなど「野球の強さはもちろん、監督の生活指導が表れていると思います」。石橋さんは、卒業を控えた3年生全員に毎年自作の植物画に俳句を添えた色紙を贈っている。「孫のような部員の成長や健闘が何よりうれしい」

同じくOBで水戸市在住の兼子國廣さん(69)も「いつかは甲子園に」と願い観戦を続け、3年半ほど前からは母校に足を運んで応援に熱中。半世紀ぶりに足を踏み入れた秋のグラウンドでは、1・2年主体の新チームが機敏な動きとほとばしる熱気でボールを追い掛けていた。「選手たちに元気をもらっているから、少しでもパワーを付けてほしい」と定期的に補食用の卵を届けるように。念願の甲子園出場が決まり、例年なら対外試合の解禁を待つ穏やかな時期だが「今は夢のような気分ですね。選手には自分たちの野球をしっかりやってほしい」。

ひな人形も応援


野菜と特製のぼりを持ったひな人形

JR石岡駅周辺をはじめ市内にはポスターや張り紙に出場を祝う文字が躍っている。駅前の観光案内所など5カ所で市民からのメッセージを集めてナインに届けようと、市が野球ボール型のカードを設置している。親子の交流の場などに使われる「みんなのひろば」では、3月3日(日)まで約100体のひな人形を選手や応援団などに見立てて飾り付けが行われている。

雅な「ひな応援団」は農業系の学科にちなんで両手に野菜を持ち、110年前の学校創立当初のOBが駆け付けたという設定。飾り付けを担当したまちかど情報センターの門向啓子さん(60)は「街全体がナインに元気をもらっているようです」。出場決定の知らせに感極まった倉持洋子さん(76)は市内で飲食店を営む。保護者や関係者が訪れた縁で15年ほど前から家族皆でイシイチを応援し、験担ぎでとんかつを差し入れ。「皆には誇りを持って試合に臨み、笑顔で楽しんでほしい」と、試合当日はアルプススタンドに駆け付ける予定。

皆で校歌を歌いたい


部員数49人のうち約4割が農業系の学科に所属。「走姿顕心(そうしけんしん)」がモットー

2月中旬の週末、ナインは十数人に見守られながら紅白戦で汗を流していた。酒井淳志主将(2年)は自分のことのように出場を喜ぶ姿や多くの祝福の声を受け「自分のためだけではなく、街の皆さんのために野球をやると気持ちが強くなった。全員が100%の力を出し切り、甲子園で1勝したい」と気合十分。

川井監督は「地元からの応援が力になっている。感謝の気持ちを持って甲子園の舞台でプレーし、皆で校歌を歌いたい」。組み合わせ抽選会は3月15日(金)行われ、対戦相手が決まる。

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