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茨城歴史散歩
[2011-05-09 up]

観成院(かんじょういん)・勝海舟の書 - 牛久市

幕末生きる哲学 老荘思想とともに


碑には黒須嘉市郎と親交のあった初代茨城県知事・山岡鉄舟の落款がある

幕末に江戸城無血開城を成し遂げた幕府の軍艦奉行・勝海舟の書がしたためられた碑が牛久の観成院に残っている。

地域の歴史を独自の取材で掘り起こしている牛久市在住の坂弘毅さんによれば、台座に大書された「佚我以老息我以死」の出典は中国の歴史書『荘子』から。「佚」の文字は「のがれる、たのしむ」の意味で、「我を安楽にさせる為に老いを与え、我を休息させる為に死を与えた」と、波乱の人生や激動の世の中に対する勝海舟の人生観が表れているという。

その晩年に訪問客とのやり取りを弟子が記録した談話集『氷川清話(ひかわせいわ)』にも老子や荘子などからの影響を受けた記述が多く、「生から死は一連の自然の摂理。無為自然を説いた老子や荘子などの思想を政治や外交にまで取り入れている勝海舟らしい書で、物事の受け入れ方も彼らしい」と坂さん。

当初、観成院は徳川家の菩提寺として有名な上野の寛永寺の子院として江戸の小石川にあったとの可能性が指摘されているが、坂さんによれば「現在調査中」とのこと。その後廃寺になり、牛久小初代校長で地域の教育者として尽力した黒須嘉市郎によって明治17年、現在の場所に新たに開山された。


 

観成院(かんじょういん)・勝海舟の書 - 地図

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