常総市立図書館の中庭に建っているのは白い蛇腹板壁が目を引くモダンな洋館。かつては水海道町役場として同市栄町に建っていたが新庁舎が1960年(昭和35)に建てられたのを機に教育委員会以外は新庁舎へ異動。やがて教委も移り、その後は公民館として使われ1974年(昭和59)に現在の地に移築された。
地元の材木商・皆葉浦之助の設計で1913年(大正2)に誕生した建物は、文明開化の影響がうかがえるとともに江戸時代から天領や旗本領であったことから領主の保護政策などがなく、村の自治機能が高まったことが「自由」な精神風土が反映されている。一見すると外観は二階建て風だが、中はいたってシンプルな格天井ホール。おしゃれな外観からたびたびドラマの撮影に使われる。
鬼怒川と小貝川に挟まれた地域ということで「二水」の名が付き、水運で栄えた町のシンボルとして往時を語る。
[TEL] 0297(23)5556/常総市立図書館