Joyoliving News : 2020年11月24日掲載

音楽は人生そのもの

ジャズトランぺッター 渡辺隆雄さん

渡辺隆雄さん
支柱が欠損するなど扱いにこつがいるが「うまくあやしながら吹いている」という

ジャズからロック、ワールドミュージックまでボーダーレスに活躍するトランペッター・渡辺隆雄さん(53)。活動の原点は小5の時。所属した器楽部で初めて手にしたトランペットに魅せられ、その後中学・高校の吹奏楽部で腕を磨いた。

1987年(昭和62)北海道大学に入学。バイト先の友人に誘われ参加したロックバンドで、多くのジャズミュージシャンと出会った。それまでのクラシックひと筋から変化し、ジャズや他ジャンルの音楽もむさぼるように聴くようになった。

「音楽の道を究めたい」と模索する中、コンサートの現地アルバイトで、プリンスやスティングなど大物ミュージシャンを目の当たりにした。中でも、ジャズトランぺッターのマイルス・デイビスに衝撃を受けた。「全身を電気が突き抜ける感じ。ジャズってこんなにカッコいいのかって」。人生の道筋がはっきり見えた瞬間でもあった。

91年、音楽に専念するため大学を中退。道内で活動を続けたものの思うようにならない日々が続き、うつうつと過ごした。「トランペットはまだまだ全然だめ。でもなぜか自分の音楽に自信だけはあった。若気の至りですね」。92年にジャズを続ける環境を求め上京。ミュージシャンとしてのスタートを切った。


「守谷は楽器を吹く環境が良く大好きです」 と渡辺さん=10月16日、守谷・さくら坂VIVACE

転機は2011年3月11日に起きた東日本大震災。当時住んでいた川崎でもライブができない日々が続いた。「ミュージシャンとして何かできることがあるか。自分の存在意義はどこにあるのか」と考えた。

同年、個々の楽器の生音を大切にする10人編成バンド「OrquestaLibre」(オルケスタリブレ)に参加。「自分の音色そのものを武器にしていこう」と誓った。トランペット人生の大きな転換点となった同バンドで、3回にわたりヨーロッパツアーを挙行。日常生活に生きた音楽が寄り添う重要さを実感した。

今年は新型コロナウイルス感染症が音楽界にも大きく影を落とし、予定していた4月・5月のライブはすべてキャンセルになった。近所にある利根川の堤防でトランペットを吹き続け、フェイスブックやユーチューブで配信し活動を伝えた。

7月から規模を縮小しツアーを再開。2011年から守谷で続けてきた「さくら坂コンサート」は、延期しながらも何とか開催できた。「どのライブにも生音に飢えた人が駆け付けてくれて、音楽を奏でる喜びをかみしめられた。ありのままの姿をさらけ出した演奏で、何かを感じてもらえれば」

Jazz Trumpeter Watanabe Takao

◉渡辺隆雄
1967年千葉県柏市生まれ。2012年から守谷市在住。哀愁ある深い音色と力強いプレイが魅力。これまでにリーダーアルバム13作品をリリース。忌野清志郎&TheNiceMiddlewithNewBlueDayHornsや山田晃士&流浪の朝謡などのバンドや石橋凌、三宅伸治ら個性派ユニットで輝きを放っている。2010年から最少編成で全国ツアー展開中の「ラッパ唄う」シリーズで、生音にこだわった音を表現している。

◉渡辺さん愛用のトランペット「マーチン」
1996年購入。マイルス・デイビスほか数々のジャズトランぺッターが愛用。トランペットの楽器としてのピークは通常5年程度。渡辺さんのマーチンは「枯れた」音が魅力。

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