宝石のダイヤモンドのように美しく見えることから通称「ダイヤモンド筑波」と呼ばれ、写真愛好家などのファンも多い同現象。快晴・大気が澄んでいる・水蒸気が少ないなど複数の条件が求められ、さらに、水面に映り込む様子も収める「ダブルダイヤモンド筑波」を撮影するには、池の水面が平らであることもポイントのため「無風」の要素も必要とされる。
この日は120人ほどのカメラマンらが夜明け前から池のほとりに待機。空が少しずつ明るさを見せ始めた午前6時21分頃、筑波山頂付近から太陽が昇った。昇りきるまでの約5分間のショータイム中、あたりには一斉にシャッター音が鳴り響いた。
1986年(昭和61)の小貝川水害後に整備された同遊水地。広々とした田畑に囲まれているため、筑波山がはっきり見える「一等地」として地元住民や写真ファンの間で広く知られる。遊水地の桜が咲き誇る季節や筑波山をバックに「逆さ筑波」が池の水面に映える朝日、紅色に染まる夕霞など、季節や時間帯で見せる美しい表情を撮影できると人気を集めている。
至宝とも言える「ダイヤモンド筑波」の撮影チャンスは年に2回。10月28日と2月14日の前後数日間とされる。