Joyoliving News : 2020年05月11日掲載

災害時に役立つ「パッククッキング」

湯せんで簡単、離乳食や介護職にも

ポリ袋に入れた食材を湯せんする「パッククッキング」が、災害などの非常時にも温かい食事の用意に役立つ調理法として耳目を集めている。日々の台所でも取り入れられる便利さや調理ポイントについて、防災士で管理栄養士の平山麻理子さん(守谷市在住、54歳)に聞いた。

「私だけ辛め」も自在


(1)ポリ袋を鍋の湯に入れる平山麻理子さん。「いつでも温かい家庭の味が食べられると知っておけば安心」。(2)パッキングの様子。水を張ったボウルに食材入りの袋を浸水させ、水が入らないよう空気を抜く。(3)ご飯とサツマイモの袋が入った鍋。

お湯の中からポリ袋を取り出しキッチンばさみで開けると、ホクホクの湯気が立ち上るサツマイモがお目見え。同じ鍋では炊飯も進行中―。

「パッククッキングは、家庭版のミニ真空調理と呼ばれています。少ない熱源でいろいろな種類の料理を作れるのが特長です」と、県南地域を中心に防災料理の講師として活動する平山麻理子さん。

普段の料理にも同調理法を取り入れているといい「煮物は蒸したようにふっくらと仕上がります。サバのみそ煮はもう5年ぐらいこの方法で作っていますよ」。

使用するのは、食品用の高密度ポリエチレンの袋。食材や調味料を入れたら余分な空気を抜き(パッキング)、沸とうした湯に入れメニューに応じた時間で湯せんする、と基本の手順は実にシンプル。

少ない洗い物で済むほか湯せんの水を別の用途に再利用できたり、袋を容器代わりに使えるなどの利点もある。ガスや電気が使えない時はカセットコンロが役立つ。

同じメニューでも、味付けや出来上がりの硬さなど1人分ずつ個別の作り分けにも重宝。大人は辛口に、子どもは薄味にという要望にも対応できる。「災害時の食事だけではなく、離乳食や介護食、減塩食、一人暮らしの少量調理にも便利ですよ」

家で食べて安心


パッククッキングで用意した食事。普通と軟らかめの2種を炊飯した。結び目の数を変えるなどして区別を。

実践するときは1袋に200グラム内にとどめるなど食材を入れ過ぎないのがポイント。水を張ったボウルに浸水させて空気を抜き、袋の上の方できつく口を結ぶ。

火が通りやすいように中身を平たく整え、鍋半量ぐらいの熱湯に入れる。主食に欠かせないご飯は、鍋に入れて40分ほどで「炊きたて」が完成。湯せん時間や水量の加減で軟飯やかゆを作れる。ほうじ茶や野菜ジュース、カレー粉などを入れたアレンジも可。味にバリエーションが出るほか、災害時に十分に米が研げず香りが気になる場合に食べやすさが期待できる。

家庭にある身近な食材を利用した料理のレシピを講座や教室で紹介している平山さん。ひじきの煮物やシチュー、魚の缶詰を使った混ぜご飯、火を使わずにできる菓子などさまざま用意。

子ども向けにはあらかじめカットした野菜で料理を楽しく体験してもらい、親子で味わってもらうケースもあるという。「災害時はもちろん、普段から簡単で便利に使える調理法を多くの人に伝えていきたいですね」

「家でも作ってみよう」メニュー

★ご飯
材料

普通炊き/無洗米…2分の1合(90cc)、 水…110cc

おかゆ/無洗米…大さじ2、水…150cc

(1)各分量の米と水を袋に入れて空気を抜き、上の方で結ぶ。
(2)沸とうした湯で40分ほど湯せん。端の方を触って芯がなければ出来上がり。

★ふかしサツマイモ
材料(1人分)
サツマイモ…60g、 しょう油…小さじ5分の1、 水…小さじ1

(1)輪切りにしたサツマイモとしょうゆ、水を袋に入れて空気を抜き、上の方で結ぶ。
(2)沸とうした湯で10分ほど湯せんする。

★マチのないポリ袋を使用。調理時は鍋縁に触ったり、はみ出たりしないよう注意する。熱いので取り出しはトングやフライ返しを使うと便利。

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