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2018年10月6日(土)

Swingしなけりゃ、私じゃない

つくば市出身のジャズピアニスト 根木マリサさん

子育て中の母親が、わが子と一緒に音楽を楽しめる演奏会「つくばママコン」が、10月16日(火)つくば市ノバホールで開かれる。企画したのはつくば市出身のピアニスト根木マリサさん(31)。育児中でも路上やカフェなど、街の至る場所で音楽が楽しめるライフスタイルを提供しようと企画したコンサートは、今回で30回を超えた。

日本の曲!?


お気に入りのアップライトピアノを弾く=つくば市二の宮のエレガンス

「人生最初のステージは幼稚園の時の『長靴をはいた猫』の主役。皆に拍手をもらうのが気持ち良くて、あれが私の一生を決定づけたかもしれません」

初めて鍵盤に触れたのは2歳の時。母親に連れられ音楽教室に通ったが、ピアノの練習より作曲や編曲が大好きな子どもだった。一小節だけ書かれた楽譜の続きを感じるまま弾き、傍らの母は「ダメ」「おかしい」とは一切言わなかった。「その代わり、誰にも受けそうな“平均点”のメロディだと『本当にそれでいいの?』って真顔で言われました」。小学2年生の時に出会った恩師も同じ。「ダメ」とは決して言わず、音符の続きを一緒に考えてくれた。

4年生の時、教室の企画でクリスマスのオリジナルソングを作曲。全国代表曲に選ばれフィンランドに招待された。現地の人に日本の音楽を演奏してくれと言われ、はたと困った。生まれてこの方クラシック一本。突然のリクエストに「さくらさくら」と「君が代」で何とかお茶を濁した。

充電期間

フィンランドでの「事件」は、土浦一高を経て東京芸大音楽学部楽理科に入学してから生かされた。2年生の時、友人と「国撃たれて響きあり」という題のコンサートを企画。友人と芸大(旧制東京音楽学校)の歴史をさかのぼり、明治期に西洋の唱歌が広まっていく過程と日本古来の音楽がせめぎ合う時代を、オーケストラや長唄、ジャズや雅楽で表現した。

卒業後は周りがフリーの音楽家やオケ団員、音楽教師、留学に舵を切る中、スーツ姿で一般企業に就職。「要は、音楽家として生きる自信がなかったんですよ」。1年間のOL時代は会社で表彰されるほどモーレツに働いたが、東日本大震災が起き、生き方を180度変えた。

幼少期のことを思い出した。家の周りはまだ見渡す限りの空き地だった。夏は昆虫を捕まえ、秋は近所で摘んだすすきでお月見を楽しんだ。突き指を恐れるあまり、スポーツは控えるようになった。音楽一筋だった20年を振り返り、「自然の中でちょっと休みたい」と長野県の山奥へ行き、カヤックとラフティングのガイドとして働いた。音楽から意識的に遠ざかって1年余、とある高原のレストランでアップライトピアノを見つけた。指慣らしに弾いてみたところ、同僚から言われた。「スキーしているより、ピアノ弾いている方がかっこいいね」。山を下り、かねてから弾きたかったジャズを習い始めた。

音楽が身近な街


腰痛で苦しんだ経験から「演奏と体の使い方がこれからのテーマなんです」=ノバホール

クラシックから感性のまま紡いだ音に身を任せ、会場と一体になるジャズに転向できたのは「母が私の音楽を否定しなかったから」だと思う。小さい頃、こっそりとチック・コリアのCDを聴かせてくれた父親の影響も大きい。

自身の音楽活動と並行し、2014年にママコンを企画。友人のフルート奏者が子を授かり、開演時間が遅いジャズクラブに行けなくなったことがきっかけだった。演奏するのは「自分が最高にスウィングできる曲だけ。嘘偽りのない音だけが客席に届くから」。子どもはぽかんと口を開け、母はわが子の背中でリズムを取り、泣きじゃくる赤ん坊は「たぶん、心を揺さぶられているのかも。ホールだけでなく、カフェや路上など、子育てママがどこでも音楽が楽しめる街にしていきたい」。

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