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2018年2月5日(月)

あでやか、「ヒョウタンびな」で世代超え

ヒョウタン愛好家 清水忠晃さん

街中をあでやかに彩る「守谷ひなまつり」を前に、同市在住のヒョウタン愛好家清水忠晃さん(81)のひな人形制作が大詰めを迎えている。アクリル絵の具で繊細な模様を描く作品は毎年注目の的。自宅には自作や買い求めたものも合わせて数千個が並ぶほどヒョウタンのとりこだが、目指すのは自身の腕を上げることだけではない。ヒョウタンのつるのように広がった趣味の仲間が、現役引退後の生活にささやかな彩りを添えている。


独特のカーブを描くヒョウタンは一つとして同じ形はないため、作品は唯一無二。「理想の顔が描けたときはうれしいね」

古来日本では幸福の象徴、中国では邪気を吸い取る縁起物、欧米では神が宿るといわれるヒョウタン。4月に種をまいて9月に収穫し、工芸の素材にするため口にドリルで穴を開けて約1週間水に沈め、腐敗させた中身を取り出して乾燥させる。

見どころは「一口、二肌、三姿」といわれ、年月を経るほどすべすべとした肌触りになる。表面にアクリル絵の具などで描いたり彫刻を施すなどの装飾法がポピュラーで、同じ技法を続ける人も多い中、清水さんの引き出しは多種多様。

数センチから1メートル超のものまで大きさや形も違う素材を生かそうと、漆塗りのほか網をかぶせた上から塗料を吹き付けたり、素材の形にインスピレーションを受けかわいらしいフクロウや風に舞うこいのぼりに仕立てるなどあらゆる技法を試してきた。ヒョウタンは出合って約30年になる“恋人”だが、飽きるどころか「今も夢中だよ」。

出合い

1936年(昭和11)、京都府生まれ。幼い頃から図工が得意で、絵を描けば展覧会で賞を取る腕前だった。年齢を重ねるごとに絵筆を執る回数は減っていき、大手生命保険会社に入社してからは仕事一筋。十数回の転勤で西日本を渡り歩いた。

ヒョウタンとの出合いは53歳のとき。知り合った愛好家の勧めで栽培し始め、形や表面の美しさに魅せられた。電気ごてで表面に焼き跡を描いた作品を見ればさっそく自分でも試したり、表面に金を貼ってみようと思い立ち金沢まで勉強しに行ったことも。50代半ばを過ぎて地元に戻ってからは「全日本愛瓢会」や「ジャンボひょうたん会」といった日本を代表する愛好者団体に所属。展示会などで多数の賞を受賞し喜びを味わったが、中でも「競い合うより互いに技法を教え合い、趣味を通して人とつながる」というジャンボひょうたん会のモットーに共感した。

65歳の時に脳梗塞に倒れリハビリとして制作を再開したが、最初は後遺症で震える右手を押さえながらの作業だった。焦らず作業を続けると徐々に調子を取り戻し、日常生活にも大きな支障はないまでに回復。「きっと、ヒョウタンに助けられたんだね」。

広がる輪

縁あって守谷市に転居してきたのは7年前。元気なうちは地元の活動に参加しようと「守谷ひょうたんクラブ」に入会した。いつも胸にあるのは趣味を通して皆でつながること。技術だけでなく、求められればサラリーマン時代に培った仕事術を伝え、人同士の橋渡しも積極的に行う。

展示品はアニメキャラをモチーフにしたり、子どもも参加できるランタン作りのワークショップも開催したりする。いつしか子育て世代が集まるグループなどからも声が掛かるようになり、「気付いたら多世代交流もしちゃってたよ」。時には地域のアートプロジェクトを通じて出合ったカナダ人を自宅に招きヒョウタン工芸を体験してもらうなど、世代だけでなく国境も超えた。

3年前、守谷ひょうたんクラブの会長に。就任時に6人だった会員は23人まで増え、趣味仲間を超えた存在になっている。自分が入院した際には妻に食事を届けてくれ、大雪の翌日にはスコップ片手に駆けつけてくれるー。子どもたちは自立し今は妻と二人暮らしの生活だが、ヒョウタンがつないだ仲間が心強い。

現在は市内14カ所で順次始まる「守谷ひなまつり」に向け作品を制作しているが、「果たして間に合うやら。でも人に求められるものを作れるのはうれしいよ」。

清水さんのヒョウタンびなは、特別養護老人ホーム峰林荘(野木崎1931)で2月12日(振休)〜3月3日(土)まで展示予定。

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