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2017年12月11日(月)

「孫育て」と「地域ぐるみ」

子育てシェア、皆幸せに

もうすぐ冬休み。家族や親戚が集まる機会が多いこの時期、祖父母に乳幼児や小さな子どもの面倒を見てもらうこともしばしば。程よい距離感を保ちながら周囲とより良い関係を築こうと開かれた「孫育て講座」から、昔は当たり前だった地域ぐるみの子育てをめぐる「今」を取材した。


社会環境の変化で、子育てには地域ぐるみのサポートが欠かせない(本文と写真は関係ありません)

10月、つくば市桜交流センターで開かれた育じい育ばあ講座。「ウン十年前、皆さんが出産育児の際にうれしかったこと、悲しかったことを思い出してみて」。参加者を前に、同市内で家庭訪問型子育てサポートを行う講師の前島朋子さん(53)が呼び掛けた。

夜通しおんぶした、背が低く「子どもが子どもを背負ってる」と馬鹿にされた、隣人が夕飯のおかずを持ってきてくれたー。「今は便利な世の中ですが、昔は皆が迷惑を掛け合うのが当たり前。地域ぐるみで子どもを育てられた皆さんは、ある意味恵まれていたかもしれません」

2016年の県内出生数は2万878人。県内2位のつくば市では2205人が生まれたが、産院はわずか3カ所。出産後4〜5日で退院するケースがほとんどで、子育ては昔以上に地域ぐるみのサポート体制が重要となっている。

共働き世帯の増加と晩婚化で「40〜50代で祖父母になる」という昔日の前提は崩れた。体力面で年老いた親には孫の面倒を見てもらいにくく、里帰りしても親自身がまだ現役で働いており、「実家に帰っても結局独りぼっちというケースは珍しくない」と前島さん。

また、14年に厚労省が発表した初産の平均年齢は30.6歳で年々上昇中。講座に出席したNさん(62)には不妊治療中の娘(30代、看護師)がいる。仕事は不規則。「早く孫の顔が見たいけど、急かしてもしょうがないし。元気なうちに手伝いたい」。

本当にイクメン!?

講座は話題の「イクメン」にも及んだ。内閣府の少子化社会対策白書(平成29年)によると、6歳未満の子どもがいる夫の1日当たりの家事・育児関連時間は67分と先進国中最低水準。社会生活基本調査(平成23年、総務省統計局)を基に作成した都道府県別ランキングでも1位の秋田県で1時間44分、茨城県は1時間(32位)にとどまっている。

また、第2子以降の出生は男性の育児時間(休日)が6時間以上で87.1%、なしは10%と顕著な差が見られ、「両者は正の相関関係にある」と同白書では指摘している。

岩手県出身でつくば市内在住のKさん(41)は夫婦共にフルタイムで働く。ごみ出しや皿洗い、保育園の送り迎えなど積極的に家事をしているつもりだったが、ある時「やり過ぎるくらいが丁度いい」と思った。週末は積極的に子どもを外に連れ出し、妻(45)が一人になれる時間をつくった。1年のうち数回、夫婦共に子どもを見られない日は保育園時代の友人同士で子育てをシェア。「預け・預けられ」の関係は子どもが別々の小学生に進学した今も続いている。

里帰り出産を機に都内からつくばに住み始めたRさん(43)は3人の子どもの母親。夫は単身赴任で、子育ては専ら母親(69)と協力してきた。母親向けの講座を通じて知り合った3家族で子どもの送迎や食事、風呂などを助け合い、「食事や生活習慣など価値観が合う家族と出会えた自分は幸運」と話す。「どこの家庭も違うのが当たり前。他人の子を本気で叱れるかどうかが、わが子を信頼して他人に預けられるかどうかの基準でしょうね」。

「地域ぐるみ」のカギ

ある調査結果で、泣き止まない子どもに母親が一番先に取る行動が「あやす」ではなく「窓を閉める」だったことに衝撃を受けたという前島さん。講座では、育児書やインターネットの情報を頼りに孤独な子育てをする母親の現状も伝えた。こうした問題の本質を「幼い頃から、『人に迷惑を掛けないように』と言われてきたからでは」と分析。情報に振り回されず「わが子の顔をよく見てあげて。赤ちゃんにも個性があるのだから」と話した。

周りのサポートや優しさがあって初めて女性は母親になれるものー。「多世代や地域ぐるみの子育ての本質は、迷惑の掛け合いにあるのではないでしょうか」

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