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2017年8月7日(月)

低い山でも生命の危険

茨城県内山の事故6月までに15件、筑波山でも最多7件

8月11日は山に親しみ、山の恩恵に感謝する「山の日」。夏山シーズンに合わせた登山客も増える一方、県内の身近な山での死亡事故も報告されている。県警では「登山届や家族への連絡は決して怠らないでほしい」と呼び掛けている。

「登山の楽しみといえば、高山植物かな」と結成20年を迎えるサークル「穂高倶楽部」に所属する登山歴約18年の矢口洋子さん(68)。夏山ではコマクサやピンクの花弁が愛らしいハクサンコザクラ、ウルップソウ、タテヤマリンドウのほか、キヌガサソウなどの珍しい固有種が見られることも。

筑波山でもニリンソウやカタクリなどが楽しめ、宝篋山では花見も人気だが、身近な山にも危険は潜んでいる。

山の事故増加


グループでの行動が命を守る第一歩に(写真提供/穂高倶楽部)

県警では2016年夏に「山岳警備隊」を石岡、つくば北、笠間など9警察署に設置。チラシによる啓発活動や登山訓練、事故への対応を行っている。

同隊を統括する茨城県警地域部地域課によれば、転倒や滑落、病気、道に迷うなど県内の山での事故件数はここ数年で緩やかに増加。今年は6月末までに15件が報告され、2人が亡くなっている。

中でも筑波山は7件と最も多い。同課では日の出と日没を意識した登山計画や十分な装備、気象状況の確認を促すほか、山道で倒れていた登山者を通りがかったハイカーが発見したという死亡例もあるため、「単独での登山は避け、家族に行き先や行程を伝えるとともにきちんと登山届を出してほしい」と呼びかけている。

安全だから楽しめる

穂高倶楽部には60〜70代を中心に熟練者から初級者まで約80人が所属しているが、メンバーの中には「個人での登山は危ないからと家族に入会を勧められたという人もいます」と代表の塙衛さん(69)。

時には泊まりがけでの登山も行う同倶楽部では、会員に配布する行程表で目標の山を三段階にレべリング。「筑波山経験者ならOK」など個人の技量を誰もが分かりやすいように表現することで無謀な挑戦を控えてもらう。

そのほか、「安全な山行のための五箇条」や参考装備リストなどを配布。2014年の御嶽山噴火を受け、長野県では「山岳ヘルメット着用推奨山域」を制定したが、「ヘルメットは前を歩く人が石を跳ねたときのけが予防にもなる。山では自ら身を守らなくてはならず、そこに山の高低は関係ない」と登山歴30年の塙さんは語気を強める。

また、世界遺産認定で登山客が増えた富士山では、2000メートル超の五合目からの登山がポピュラーだが、車で一気に上がるため高度順化されていない状態で急に登り始めると高山病になりやすいため、「ストレッチなどを行ってから登って」と塙さん。

つくば市内のアウトドアショップに勤務する平岡忠(まこと)さんは「筑波山なら大丈夫とスニーカーで挑戦したものの、登山靴を購入し直す方も多い。やはり大事なのは靴ですね」。ミドルからハイカットで足首をしっかりホールドし、ソールが硬めのものが人気だという。

あいさつから情報交換

グループ登山では植物や野鳥に詳しい仲間と互いに教え合いながら登るのも楽しみの一つだが、「山で会うと初対面でも会話が弾んでしまう。年齢も性別も関係ないから不思議」とメンバー。

「登山者同士の会話は、情報交換の場でもあるんです」と塙さん。同倶楽部が南アルプスの鳳凰三山に登ったときのこと。下山してきたグループから沢沿いのルートが壊れていて危険だったと聞き、予定を急きょ変更した。先達者や経験者の判断には必ず理由があり、それに従うのが安全への第一歩。「しっかりと準備を整えれば、新たな世界に誘ってくれるのが登山。雄大な自然が迎えてくれる夏山の楽しみ方は無限大ですよ」。


【安全な登山のこつ】
●登山届や家族への連絡は必須
●足取りはゆっくり一定に
●今の自分の体力に向き合う
●正しい判断ができるうちに不調を伝える

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