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2017年3月31日(金)

ひよっこ、4月3日から放送開始

茨城舞台の連続テレビ小説

茨城県が舞台のNHKの連続テレビ小説「ひよっこ」が、4月3日(月)からスタートする。日本の高度経済成長を支えた地方出身の名もなき「金の卵」であるヒロインに特別な能力や壮大な夢はないが、脚本の岡田惠和さんは「自らの殻を破って成長するヒロインたちと、半年間一緒に笑って泣いてほしい」と話す。

ドラマは2016年11月2日、里山の風景が広がる高萩市でクランクイン。地元エキストラが述べ350人参加し、炊き出しでロケ隊をもてなした。「口数は少ないのに、たまに喋ると毒舌」というヒロインの祖父を演じる古谷一行さんは、「早朝の撮影が始まると朝霞がぱっと開けてね。こんな風景の中で仕事ができるって素晴らしいね」。母親役の木村佳乃さんも「ここにいるだけで癒やされる」と野良着姿で県北の空気を吸い込んだ。

名もなき「金の卵」たち


東京編の衣装で「ひよっこ」の試写会に出席した有村架純さん=3月15日、NHK放送センター

96作目となる連続テレビ小説の舞台は、日本中が高揚感に包まれていた東京オリンピック目前の1964年(昭和39)秋。「奥茨城村」でのびのびと育ち、将来は家族と畑仕事に精を出すつもりだった谷田部みね子(有村架純)の人生は、一家が不作の年に作った借金を返すため東京に出稼ぎに行った父(沢村一樹)の失踪で一変する。先月行われた報道陣向けの試写会で脚本の岡田惠和さんは、「大きな出来事や事件は起きないが、日常の小さな積み重ねを描いた」と話した。

幼馴染と集団就職で上京し、下町の町工場で働き始めたみね子。五輪後の不況で工場は閉鎖するが、かつて父から帰省時に土産話で聞かされた洋食屋で働き始め、見知らぬ街だった東京で自分の殻を破り、しっかりと根を張っていく。

茨城弁「難しい」


里山の風景が残る高萩市内で行われた茨城ロケ。ドラマでは「いばら“き”」にこだわるシーンも随所に盛り込まれている

2016年9月の先行ロケでは稲刈りシーンを撮影。演出の黒崎博さんによると、茨城ロケに備え有村さんは体重を5キロ増やし、ふっくらとした「農家の女性」で撮影に臨んだという。

苦労したのは茨城弁。「思い込みで抑揚をつけると東北訛りになってしまう。よく使った言葉?『しゃあんめ』と『んだ』ですね。これだけでいろんな会話が成立する茨城弁ってすごい」。木村さんも「訛りで迷った時は(常総市出身の)羽田美智子さんに聞く」が、「本番では逆に一番方言指導されている」と撮影の裏話も披露した。

幻の聖火リレー

ドラマの放送開始を受け、県北の6市町と観光団体では「茨城県北ひよっこ推進協議会」を設立。「ひよっコラボ」シールを土産品に貼った「ひよっこセレクション」をPRするほか、スタンプラリーも開催予定。桜まつり開催中の土浦市では、4月1日から撮影で使われたボンネットバスが市内の桜の名所を巡り、放送開始に華を添える。

ドラマでは東京五輪の聖火リレーにまつわるエピソードが描かれる。制作統括の菓子浩さんによると、実際に聖火リレーが茨城県北地域を回った記録はないが、岡田さんと当時の資料や写真を探していたところ、旧里美村(現常陸太田市)で村を挙げた“手作り聖火リレー”の写真を見つけ、脚本に盛り込んだという。憧れの東京と「近いようで遠く、帰ろうと思えば帰れる」故郷との“微妙な距離感”が茨城県民の郷愁を誘うドラマは、4月3日(月)午前8時から総合テレビほかで放送される。

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