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2016年8月1日(月)

「子ども食堂」県南で続々

地域の共助、考える場

全国に約300以上あるとされる「子ども食堂」が、ここ数カ月の間に県南でも広がりを見せている。満足に食事が取れない家庭への支援だけでなく、共働きの増加による孤食対策や地域交流など目的はさまざま。単なる食の施しにとどまらない「多世代交流の現場」から、共に助け合う社会の在り方が見えてくる。

地域団らん


地場産野菜を味わえるほぺたん食堂(下妻市下妻乙)

夏休み初日の昼下がり、下妻駅に程近い「ほぺたん食堂」に小学生が集まってくる。最初は緊張の面持ちだが、学習ボランティアの大学生と宿題を解くうちに自然と笑顔がこぼれる。

いばらきコープ生活協同組合(小美玉市)と下妻市社協の共催で5月に始まった食堂は、「共食と居場所づくり」を目的に毎月第3木曜日に開店。JAから提供された地元食材を生協の組合員らが調理し、子ども100円、大人300円で誰でも食べられる。

この日のメニューはトマトやズッキーニが入った夏野菜カレー。宿題を終えた子どもたちはローラーで小麦粉を延ばし、祖母のような組合員から焼きたてのナンを受け取る。小5の息子と訪れた男性は、「こんな場所がもっと市内に広がれば」と笑顔を見せた。

出足好調のほぺたん食堂だが課題もある。現在、調理要員は遠方からのヘルプが必要で、「できれば地域の人が自主運営し、今後県内各地に広げるモデルケースになれば」といばらきコープ理事の市原るり子さんは期待を込める。夏休み期間中、ほぺたん食堂は8月4日(木)と18日(木)午前11時〜午後1時まで開かれる。

ほっとできる場所


思い思いにくつろぐ子どもたち(龍ケ崎市内で)

「お帰り。きょうはどんな一日だった?」

学校を終え、送迎車から降りてくる小中学生にスタッフが声を掛ける。経済的に厳しい家庭の子どもが学ぶ「無料塾」を龍ケ崎市内で運営するNPO法人NGO未来の子どもネットワーク(笠井広子代表)では、「勉強の前に空腹や緊張感から気持ちを解きほぐそう」と、この春から「いい場所みらサポ」を開設、無料で食事を提供している。対象は一人親世帯のみで、食材は個人の寄付やフードバンクからの支援で賄う。

毎週火・木曜には勉強机を片付けてカーペットを敷き、漫画やボードゲーム、ボール遊びなど思い思いに過ごせる。新しく入った子は「どうせ…」と卑屈な態度を取ることがほとんど。それでもスタッフは“同じ釜の飯”を食べながら、家庭の状況や学校でのいじめなど「小さなつぶやき」に耳を傾ける。

牛久市から1年半ほど調理ボランティアに通う三田保子さんは、いつも乱暴な言葉遣いだった男の子がある日「『ばあちゃん、いつもありがとな」って真っ直ぐ目を見てくれたのが忘れられない」と、皿にたっぷりと野菜を盛り付けた。

春から「みらサポ」に通うクミ(15歳、仮名)は母親と兄の3人暮らし。生まれつきの病気で学校は休みがちだという。当然授業にはついていけず「毎日頭がパンクしそう」と笑いながらスマートフォンをいじる。「相手が困るから」と、友達に自分の体調のことは話さない。以前は早朝から深夜まで働き詰めの母親に学校のことは相談しづらかったが、最近では会話も増えた。笠井さんによると、一人親家庭の子どもには、こうした「周囲への過剰な気遣い」がみられるという。

仕事が早く終わった日は、クミの母親も食堂に顔を見せる。「親も仕事の愚痴や生活費の心配を吐き出してほしい」と、笠井さんは温かい食事を勧める。

気を許せる場で過ごすうち、クミには夢ができた。「かわいい制服の高校に行きたいし、将来はお母さんとお店をやりたい。そろそろ無料塾で勉強してもいいかなって思ってる」。

「みらサポ」では牛久、龍ケ崎、つくばみらい、取手、河内、利根在住の一人親世帯の利用を呼び掛けている。TEL 0297(62)8932

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