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2009年11月16日(月)

旧式発動機を後世に

茨城県發動機遺産保存研究会会長 小林隆男さん

茨城県發動機遺産保存研究会会長の小林隆男さん(常総市、34歳)は、明治時代から昭和30年代の古い発動機を発掘し収集・再生する愛好家。気動車整備士としての経験と技術を生かし、かつて日本の産業を支えた発動機を後世に残したいと研究会も発足。仲間と共にほこりやさびまみれの発動機と向き合う時間を楽しんでいる。


「現存数が少なくなっていますが、できる限り発掘して再生したい」と小林さん

小林さんが集めているのはクラシックエンジンともいわれる石油発動機で、灯油を燃料とする内燃機関の一種。ガソリンエンジンに比べ精度が低く、日本では約100年前の明治時代後半から1950年代まで大小400社以上のメーカーが製造していた。農業や林業、漁業などで幅広く利用され、効率が良い小型ディーゼルエンジン発動機の開発や小型ガソリンエンジンの性能アップ、低価格化などの影響で廃れた。

「庭や畑、倉庫の片隅で人知れず眠っていた発動機を発掘し、元の状態を推理しながら復元するのが醍醐味。白煙を上げ大きな音を立てて動き出す瞬間に強い生命力を感じます」。

子供のころ実家で自家用米を作っていたため、脱穀などで使う発動機が身近にあり作業の様子を見るのが楽しみだった。発動機に限らず古皿やランプ、ゼンマイ式柱時計など古いものに興味があり、中高時代には骨董品を収集。電気系の高校を卒業して地元の鉄道会社に就職し、車両整備士として厳しい先輩に導かれながら内燃機関や圧縮機、電気系、内装、外装などさまざまな知識と技術を身に付けた。エンジンやミッションの分解整備もこなせるようになった22歳のとき、家にあった昭和時代の古い発動機のパンフレットを見て関心を持った。就職してから仕事に追われ夢中になれる趣味がなかったが、その旧式発動機に子どものころからのワクワク感がよみがえった。早速、情報を集めて県内ほか千葉や岡山、名古屋、新潟など各地の発動機関連イベントに参加。多くの愛好家たちと交流し知識を増やしたが、愛好者は中高年が多く20代の若者が少ないことに気づいた。実際、地方で発動機を探していると軽くあしらわれたり相手にされず「変わり者」に見られることもたびたびあったが、雑誌で古い発動機に囲まれたコレクターの楽しそうな姿を見ると「自分のほかにも熱心な収集家がいる。年齢なんて関係ない」と吹っ切れた。


排気音と白煙を上げて動く発動機

約10年前、土浦で農機具販売店を営む伊藤隆司さん(56)から中古トラクターを購入し意気投合。「一緒に発動機探索に出かけたこともあります。仕事柄古い発動機を何台か持ってますが、それを上回る小林さんのこだわりように驚いています」と伊藤さん。二人は顔を合わせるたびに「愛好家が気軽に集える交流の場があれば」と話していたが、その夢はひょんなことから形になった。小林さんの活動がテレビ番組で取り上げられた07年6月、番組に合わせて「全国發動機愛好会茨城県支部」が発足され、その後県内の愛好者10人で「茨城県發動機遺産保存研究会」をスタートし「発動機博士」と慕われる小林さんが会長に就任。産業の動力源として大きな役割を果たした発動機を動態保存し、地域のイベント参加や子ども対象の体験学習などで産業遺産として広め、モノづくり文化を継承しようと活動している。

現在、自宅の庭や車庫などに所狭しと並んでいる発動機は50台を超え、日本に1台しかないという貴重なものも多くある。もちろん、発動機の生い立ちや歴史、特徴は頭の中にすべてインプット。修復もプロ並みで、さびて穴が開いた部分は溶接でふさぎ、足りないパーツは旋盤で自作。素人には難しいというマグネットコイルの巻き直しも独学で身に付けた。

50年、100年の時を経ても変わらない鼓動とオイルの匂い、白煙の魅力。まさに「愛好者にとって旧型発動機は宝物」。保存会の輪を全国に広げ、石油発動機を鉄くずやスクラップから救い出したいと強く願う。



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