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2008年5月7日(水)

がん体験者とその家族を支援する会発足

NPO法人緑の風ヘルスサポートジャパンが「ラポールの会」で本格始動


国の高齢社会の医療費抑制対策として予防医学の取り組みが進む中、中高齢者の健寿実現を目指すNPO法人緑の風ヘルスサポートジャパン(野本幸平代表理事)が昨年つくばに発足した。「自分の健康は自分で守ろう」を合言葉に生活習慣予防セミナーやストレス解消セミナーなどを開催。そして今回、新たに「がんの体験者とその家族の会」を発足。家族の発病・闘病の経験をもとに、病院での治療が終わった「元患者」の再発・転移予防・心と体のケアに取り組んでいる。


「ラポールの会」副会長の沼尻さん(左)と会長でNPO常務理事でもある野本さん(中)、副会長の矢澤さん

自然と共生するという意味合いから「緑」、新しい風を送り込みたいから「風」をプラスしたNPO法人緑の風ヘルスサポートジャパン。立ち上げに奔走したのは常務理事の野本篤志さん(土浦市在住、50歳)。医師になる夢はかなわなかったものの、東京薬科大学を卒業し、筑波大学大学院修士課程医科学研究科修了後、藤沢薬品筑波研究所で研究生活をスタート。動脈硬化の研究で薬学博士号を取得し、臨床開発部門に移ってからは経口糖尿病薬の開発プロジェクトリーダーとして東奔西走。10年間単身で暮らし、家族とゆっくり時間も取れない仕事一色の日々を送っていた。

そんな生活が変わり始めたのは、母・経子さんに胆のうがんが見つかった5年前。がんと周囲のリンパ節も含めすべての腫瘍を取り除く手術は無事成功したが、再発防止のための抗がん剤服用には父・幸平さんが疑問を投げかけた。

「実は母は胆のうがんだけでなく35年前に乳がんの手術をしていて、その時からずっと再発や転移の恐怖におびえながら生きてきました。ですから父もがんへの関心は深く、さまざまな本や資料を読みあさって勉強していました」

篤志さん自身も製薬会社での研究や臨床開発の経験から知識は豊富。家族で何度も話し合い、医師が勧めた抗がん剤治療はやめ別の治療を選択した結果、経子さんは5年経った今健康な体を取り戻した。

「もちろん母のケースは一例ですが、病気を治すには薬だけでなく体の免疫力、自然治癒力を高めることが必須だということはよく分りました」  そんな母の体験と、治療の選択肢や正しい情報を広く伝えたいと願う父や家族の思いを形にするため、1年半前、22年勤務した製薬会社を辞め昨年NPOを設立。父のためと思った決断は、家族の大切さも改めて教えてくれた。


NPO緑の風ヘルスサポートジャパンが主催した今年2月のセミナーで闘病体験を語った矢澤さん

4月26日、NPOの活動の一環として、がん体験者とその家族の会「ラポールの会」発足式を開催。会長は野本篤志さん、副会長は息子をがんで亡くした沼尻正信さんと、がん闘病中の矢澤容子さん。30人弱の参加者の中には、元気になった篤志さんの母と寄り添う父の姿もあり、つらい現実と向き合っている参加者の大きな励みとなった。

日本人の死亡原因の1位は「がん」。2人に一人はがんにかかり、3人に一人が死亡するといわれ、いまだに増加傾向が続いているのに対し、アメリカでは10年ほど前からがん死亡率が低下。その背景には約30年も前から「食生活の乱れを改め栄養の見直しを図る」という国を挙げた取り組みがある。病院でせっかく治療しても退院後に以前と同じ食事や生活習慣を送っていれば、再び病気になるリスク(危険)が高まるのは目に見えている。治療が終わって家庭や職場に復帰してから、自分の体をケアして再発や転移を防ぎ、健康で心豊かに生活するにはどうしたらいいのか―。

発足式では会員自らの体験が語られる中栄養の大切さを学ぶセミナー、がん患者向けの心理療法やアロマ療法の勉強会、食事療法体験会など今後の活動について話し合った。副会長の矢澤さんは乳がんを再々発し、通院しながらドイツ人医師が提唱する油と塩分を取らず玄米と大量の野菜ジュースを摂取する食事療法の一つであるゲルソン療法を実践。食事を改めることでより多くの人に健康を取り戻してもらいたいと知人のレストランで毎月ランチの会も開催している。

もう一人の副会長、沼尻さんは当時38歳だった長男を胃がんで亡くし、化学療法一辺倒の医療現場に疑問を抱いた。「治したい、治ることを信じて、がん専門病院で胃がん治療用抗がん剤の治験(臨床試験)に参加し、1年6カ月繰り返した挙句に副作用で病気を防ぐ免疫力がなくなり、ぼろぼろになって死に至りました。40歳の若さで妻と2歳の子どもを残して世を去った無念さを思うと、親として息子を助けられなかった無力さ(知識のなさ)が悔しくて―。結局、がんは自分で治さないとダメだと知りました。栄養に気をつけることも生活習慣を整えることも自分。正しい情報を集め、皆さんが元気になるお手伝いができればと参加しています」と沼尻さん。

「ラポール」はフランス語で「かけ橋」という意味。ラポールの会もNPOの活動もいよいよ本格化する。

 



 

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