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[2006.08.28 up]
 

大好きな海で人命救助

思いやりのあるライフセーバーに 〜 大竹S.L.S.C.所属 つくば市の芹澤祐介さん

オーストラリア・ライフセーバーの資格の一つ「ブロンズメダリオン」を取得したつくば市の芹澤祐介さん(17)は、大竹海岸(鉾田市)の海の安全を守る大竹サーフライフセービングクラブ(大竹S.L.S.C. 荒井宏和代表)が期待を寄せる高校生。水辺の事故防止や救助活動に従事するライフセーバーにあこがれて飛び込んだ世界で、持ち前の体力と忍耐力を生かしスキルの高いライフセーバーを目指している。


レスキューチューブを抱えて波打ち際を走る芹澤さん

芹澤さんが所属する大竹S.L.S.C.は、オーストラリアのゴールドコーストにあるノースクリフサーフ・ライフセービングクラブと姉妹提携を結び、2年に1度ブロンズメダリオンの取得を目指すオーストラリア合宿を実施している。

今年3月に芹澤さんを含む11人が挑戦し、全員が本場の技術や文化、精神を学びブロンズメダリオンを手に入れた。

「ライフセービングの先進国オーストラリアに行きたいと思って、中3の時からお年玉などを貯金してきました。念願かなって良かった」と、今月届いた認定証を手にうれしそうに話す芹澤さん。2週間の滞在中に学科と講習、約200mずつの「ラン・スイム・ラン」などの試験をゴールドコーストの海で受け、実りある日々を過ごした。日本の高校生が取得するのは珍しい例で、今回も唯一人とあって現地で話題になったという。

「自分にとって海は生活の一部で、なくてはならない大切なもの。山よりも断然好きですし、海にかかわる何かをしてみたかった」。小学1年で始めた水泳が3年になって水球に発展し、6年の時にジュニアオリンピックに出場。中学では剣道部に所属してめきめき上達した。転機は2年生の夏休み。家族で海水浴を楽しんだこともある大竹海岸で開かれたNPO法人日本ライフセービング協会主催のジュニアライフセーバー教室に参加。ニッパーボード(子供用ボード)で海や波と触れ合うなど、心底楽しい体験をした。その流れで大竹S.L.S.C.のジュニアメンバーに入会し、後日行われた1日体験教室でさらに興味を深め、本格的なトレーニングに取り組んだ。

土浦日大高校に進み、身長181センチの体格を生かしライフセービングを極めたい気持ちが高まり、大竹S.L.S.C.での活動に力を注いでいる。心肺蘇生法と水に入らなくてもできる救助を中心に勉強するエレメンタリー・ライフセーバーの資格も取得。東京都障害者スポーツセンターのプールや大竹海岸の監視ボランティアなどを行いながら、次は18歳以上が対象のベーシックサーフ・ライフセーバーの取得を目指している。

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本番差ながらの救助訓練での表情は真剣そのもの

大竹S.L.S.C.のメンバー

ライフセービングの直訳は「人命救助」で、海やプールなどで発生する事故やトラブル防止、事故が発生した時に救急隊員が到着するまでの救出・手当て(第1次救命処置)を行う活動のこと。ボランティアで活動する人がライフセーバー、職業としている人がライフガードと呼ばれている。 オーストラリアが発祥で、シドニーの死亡事故が多い海岸でサーファーの兄弟が行った監視活動が始まりといわれている。

63年に学生ボランティアが日本初のライフセービングクラブを結成。91年には日本ライフセービング協会が発足し、オーストラリア式の近代ライフセービングの資格体系や救助マニュアルを導入した。

国立大学唯一のライフセービングクラブ「筑波大学ライフセービング部」(92年発足)が母体となり、93年に大竹S・L・S・C・が誕生。発足当初は周囲の理解や援助が得られず、メンバー集めや器材の導入など多くの苦労があった。1本のレスキューボードと4本のレスキューチューブから細々とスタートしたが、年々実績を積み重ねた今はクラブハウスを備え、メンバー111人(社会人76人、学生35人)が在籍し、活動に必要な器材も充実。監視救助活動を中心に、大竹海岸の安全管理、浜辺の美化運動などさまざまな活動に力を注ぎ、8年連続無事故を達成している。

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「ライフセービングの活動は、事故を未然に防ぐのが何より重要です。命の大切さが学べ、人のためになるという満足感があります。相手を思いやれる優しいライフセーバーになりたい」という芹澤さん。高校生活最後のこの夏休みも大竹海岸のビーチに立ち、海の安全を見守った。

■ 関連サイト
   大竹S.L.S.C.公式サイト

 

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